初冬

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音も立てずに降り積もる雪のように心の中に溜まった鬱憤やらその他諸々を抱きしめて。

苦しく息を吐く。

例えばあなたに出逢うことすらなかったとすれば、なんてそんな馬鹿げたことに思いを馳せてしまって瞼を閉じる。

凛とした空気の冷たさに身を震わせてもう一度、今度は深く息を吐く。

冬はすぐそこだ。
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公開:19/02/28 07:58

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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