宵越しのお茶
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宵越しのお茶を、飲んでしまった。縁起が悪いと母親に言われてたから、これまで飲んだことがなかったのに。
昨晩1度だけ飲んだ急須に残る茶葉は、思ったより綺麗だった。もったいないと思って、湯を入れ飲んだ。
一口飲んで案外いけると思った。だけど、液体じゃない何かを飲み込んだような気もした。
気のせいか?
ふと見ると、
茶の中に、ゆらゆら顔が見えた。
その子はおかっぱ頭で、一つ目で、だけど可愛い顔をしていた。右腕をひらひら降ったので、僕も振り返した。しかし頭の中は状況が全く飲み込めなかった。
机に湯飲みを置いた衝撃で、その子の顔は左右にふれる。恐怖心で目が離せず、そうやって見ていると、その子の左の腕がないことに気づいた。
あ。と思った瞬間、ぎゅっと心臓を捕まれたような苦しさが走った。
ぞくり。
食道を泳いで真っ直ぐ心臓に向かう、左腕の映像が頭に浮かんだ。
その子はニヤリと笑った。
昨晩1度だけ飲んだ急須に残る茶葉は、思ったより綺麗だった。もったいないと思って、湯を入れ飲んだ。
一口飲んで案外いけると思った。だけど、液体じゃない何かを飲み込んだような気もした。
気のせいか?
ふと見ると、
茶の中に、ゆらゆら顔が見えた。
その子はおかっぱ頭で、一つ目で、だけど可愛い顔をしていた。右腕をひらひら降ったので、僕も振り返した。しかし頭の中は状況が全く飲み込めなかった。
机に湯飲みを置いた衝撃で、その子の顔は左右にふれる。恐怖心で目が離せず、そうやって見ていると、その子の左の腕がないことに気づいた。
あ。と思った瞬間、ぎゅっと心臓を捕まれたような苦しさが走った。
ぞくり。
食道を泳いで真っ直ぐ心臓に向かう、左腕の映像が頭に浮かんだ。
その子はニヤリと笑った。
ホラー
公開:19/02/26 18:01
更新:19/02/26 19:55
更新:19/02/26 19:55
自然と暮らす。
題材は身近なものが多いです。
110.泡顔
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