雲の使用料

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「うちの雲をあげる」と佐藤君が約束をしてくれた。

佐藤君の家は雲をたくさん持っているのでお金持ちだ。でも明日、遠くに引越してしまう。最後の帰り道、雨が降ってきた。歩く人が舌うちしたのは、雨雲の持ち主にお金を払わなきゃいけないからだろう。

今夜、大きな台風がやってくる。とても強くて今の雲はほとんど消えるらしい。お母さんが「今度の台風はアメリカのモノだから、日本がお金を払うの」と教えてくれた。日本の誰がお金を払うのかって聞いたら「わたしたちみんなのお金よ」と教えてくれた。みんなのお金っていいな。雲もみんなの雲になればいいのに。

朝、目がさめると台風はいなくなっていた。お母さんが「雲ひとつない青空か」と言ったけど、ひとつだけ雲が浮かんでいた。

あれがもし佐藤君がくれた雲なら、ボクはこの雲をみんなの雲にしたいと思いながら「雲ひとつ浮かんだ青空か」ってマネをした。
その他
公開:19/02/24 23:37
更新:19/02/24 23:38

こんの( 横浜 )

劇団コピュラというユニットを催しています。

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