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時は、1600年。
江戸の中央に、巨大な温泉宿が建てられ、そこには、全国各地から男女問わず、多くの客が訪れた。
位の高い人間は、温泉宿を訪れたことを周りに知られないように、狐のお面を被り、宴を楽しんだ。
温泉宿の明かりは、まるで、昼夜が逆転したかのように常に煌々と灯っていた。
外から宿の中はうかがえないが、道に零れる歌声がその中の様子を語っていた。
ふぐの形をし、喜怒哀楽の表情を浮かべたそれぞれの色の紙風船が夜空を漂い始める。
その他
公開:19/02/24 21:06

神代博志( グスク )









 

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