あいのり

「ちょっとそこ行く衛星さん。少し停まってくれますか？」
「はいはい。なんでしょう？」
「実は私の星、見ての通り石と砂だけになってしまいこれ以上生活することが出来ないのです。どうかあなたに乗せて言ってもらえないでしょうか？」
「勿論いいですとも。さ、中へどうぞ」
「ではおじゃまします…おや？私以外にも先客がいたのですか？」
「ええ、皆様あなたと同じように星が滅びてしまったので助けてほしいと言ってきたのです。心中お察しします」

「では、改めて申します。私、今から『りゅうぐう』という惑星に向かいます。そこで岩石を採取します。その後、地球へと帰る予定となっていますので」
「ああ、お仕事中でしたか。それは申し訳ない。乗せてもらったお礼だ。是非とも私達にも手伝わせてほしい」
「いいんですか？」
「ああ、いいとも」
「嬉しいです。地球の皆さん、帰ってきたらびっくりするだろうな。宇宙には優しい方が多い」