2月22日の日記
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晴れて春から新社会人だ。俺は洋服の白山にスーツを作りに行くことにした。白山の店頭に幟が立っている。
「2月22日はニンニンニン!忍者の日」
店内に入る。静かすぎる。店員の姿がない。
「いらっしゃいませ」
いきなり音もなく、背後に店員が立った。
「本日は忍者スーツがお買得です」
秘密ごとのように耳元で囁かれる。
「忍者スーツ?」
「はい、着用すれば、疾風のように、音も立てず動くことが出来ます」
店員は姿を消したかと思うと、目の前に蝙蝠のように、逆さにぶら下がった。
これは奇妙に便利だ。私は当初の目的を見失い、忍者スーツを購入した。
その夜、試しに忍者スーツを着用し、外に出た。近所の屋根を走り抜ける。なるほど、素晴らしい。まるで忍者だ。
その時何かが私の後を屋根伝いに追ってくる気配が。
(む、何奴)
屋根から飛び降りると、何かがふわりと私の前に降り立ち声を上げた。
にゃー、にゃー、にゃー。
「2月22日はニンニンニン!忍者の日」
店内に入る。静かすぎる。店員の姿がない。
「いらっしゃいませ」
いきなり音もなく、背後に店員が立った。
「本日は忍者スーツがお買得です」
秘密ごとのように耳元で囁かれる。
「忍者スーツ?」
「はい、着用すれば、疾風のように、音も立てず動くことが出来ます」
店員は姿を消したかと思うと、目の前に蝙蝠のように、逆さにぶら下がった。
これは奇妙に便利だ。私は当初の目的を見失い、忍者スーツを購入した。
その夜、試しに忍者スーツを着用し、外に出た。近所の屋根を走り抜ける。なるほど、素晴らしい。まるで忍者だ。
その時何かが私の後を屋根伝いに追ってくる気配が。
(む、何奴)
屋根から飛び降りると、何かがふわりと私の前に降り立ち声を上げた。
にゃー、にゃー、にゃー。
その他
公開:19/02/22 18:22
人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。
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