文旦

「今日はとても変わった文旦を作っている農家さんのところにやってきました～。早速オーナーの山下さんにお話を伺ってみましょう」
「皆さん、こんにちは。私が作った文旦、名は『文短』と申します」
「文短？」
「まずは食べてみてください」
「…うん。この粒々が美味しいですね～。ってあれ？頭の中にショートショートが流れてくる。恋愛ものだ…甘酸っぱい！」
「この文短、粒一つ一つが文字になっていて食べるとショートショートが楽しめるようになっているんです」
「凄い！」
「こちらのファンタジー文短もどうぞ」
「…こちらは刺激的ですね。竜の炎が喉を焼いてきます！」
「この文短、農家であり作家である私が長年研究し、やっと完成させたものです！皆さん、是非ご賞味あれ！」
「…山下さん、この文短ですが…誤字があります」
「えっ？」
「マズいですね…」
「そんなぁ…」
「山下さん、作家として実を結ぶのは尚早のようですね」