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隠れ甲賀の里

美しい夕日は甲賀の里を夜になる前の一瞬を暖かく灯す。
その美しい光景の中、川の水面も茜色に煌く中、僅かながら翠色に煌く水面も見える。
その景色はあたかも融合し、自然に見えるが、それは合図。
百姓の姿でその水面を見つめて、そっと野良作業を終え家路に着くのである。

丑三つ時
昼間は百姓だった名の無きもの達は、黒の服を纏い風のように城に入る。
そこの城主の元に現れ、城主の息の根を止め運ぶ。1人は黒の頭巾を脱ぐとその城主と瓜二つであった。
新しい城主はひっそりと君臨する。

ーーー現在
横浜
海の見える部屋から夕日を見つめる物静かな家族。海の漣も茜色に煌く中、僅かながら翠色に煌く水面も見える。

そして、今夜
要人が家族ごと入れ替わった。

何百年も続いた合図
誰も知らぬ物事の流れ

名の持たぬ人達を忍びと呼ばれ、もうこの世にはいないと言われる。
ミステリー・推理
公開:19/02/23 01:28
更新:19/02/23 05:08
2月22日 忍者の日

さささ ゆゆ( 東京 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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