新生活

僕は春からマンションに引っ越すことにした。
何でも不動産会社の話では、このマンションには各部屋ごとに専属のアンドロイドが付いてくるらしい。
住人の好みに合わせてカスタマイズできるそうだ。
ガチャッ
部屋に入ると長髪美人の女性型アンドロイドが出迎えてくれた。
「お風呂にしますか。それとも、お食事にしますか」
「そうだな。先に食事にするよ」
「畏まりました」
しばらくすると、テーブルの上には料理の皿が幾つも並べられた。
「美味しそうだけど予算は大丈夫。僕は見た通り貧乏な学生なんだが」　
「ご安心ください。これらの食材はマンション屋上にあるバイオ研究所で大量に作られたものです。このお肉に見えるものも大豆を加工して作ったんですよ」
「へぇ～そうなんだ。すごいね。・・・それにしても、君は可愛いな。君が僕の彼女だったら良かったのに」
「ご要望を確認しました。バイオ研究所に彼女作成の発注を行います」