らいむらいと

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きっかけは佐藤鈴木高橋田中組合による働きかけだった。
それに渡辺伊藤山本中村組合が加わり、ついに国会で苗字の自由化が決定された。
一定のルールの中で好きに変更できるが、個別の確定申告が必要だという。
どんな理由で苗字を変えたいのか、その苗字が本人に似合うのか、キラキラすぎないかなど、役所面談で採点されて、その理由や得点も戸籍に登録される。
例えば、ほにゃむら裕二。
旧姓佐藤裕二の場合。
理由なんとなく。意味不明。センスなし。子供がかわいそう。得点−2。独創性5。
こんな具合だ。
一定の独創性は評価されたが、子孫の未来を考えると恥ずかしいという判定で、その一文も記載される。
とても恥ずかしいけれど、この制度を利用して苗字の多様化が進んだ。
制度開始から10年。
同じ苗字と出くわすことはほとんどなくなったが、どの自治体にも来夢来人という人が必ずいる現象について、研究がなされることになった。
公開:19/02/21 12:39

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