191. ストロベリーモンブラン

今年から僕の配属先は営業部になった。
僕は人見知りする性格なので、事務ならこなせるかとこの会社にしたのにまさか配置替えになるなんて思ってもいなかった。
昨年末には前の担当者と挨拶に回っていたのだが今日からは僕一人だ。しっかりしなくては。不安を抱えながらも早速一社目のカトラリーメーカーの会社に車で向かった。
「あのー、今日から担当するモンと言います」
ぎこちなく名刺を差し出す。
「うちも今月から商品開発に積極的に関わってもらおうと女性を担当にしました。挨拶して」
ふと顔を上げるとそこには高校時代大好きだったベリちゃんが、フォークを片手にニコニコと立っていた。
「モンくん、久しぶりですね!!」
そこからは自分でもビックリするくらい饒舌に彼女と話すようになり、数週間後からはデートもするようになり程なくして彼女が身籠ったので結婚をした。

そしてもうすぐ僕たちにストロベリーモンブランが生まれる!!