負けて勝つ

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「さすが、心理学専攻の優等生は違うね! 僕がなんて言うかもわかるんじゃない?」
「間違ったら君を嘘つきという事にするよ!」
ささいな事で口論になって、こう言ったのはまずかった。
「いいわ、貴方は私を否定する言葉を吐く!」

ここで反論しようとしたが、反論できなかった。
なぜなら彼女を侮蔑する言葉を吐けば彼女の言った通りになってしまうし、
別の言葉を言ったとしても「彼女が嘘つき」となって「嘘つき呼ばわり」しないといけなくなる。
そうなると彼女の言った事が正しくなって……。

でも、そんな言葉遊びの勝敗なんてどうでもよかったんだ。
そう気づいたのは散乱した部屋からアルバムを見つけて時だった。
幼い僕たちが無邪気に笑っているのを見て罪悪感が込み上げた。

「ごめん、僕が悪かったよ……。話がしたいんだ」
部屋に閉じこもる彼女に精一杯謝罪した。

これからはWIN-WINの関係をつくりたいと思う。
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公開:19/05/18 17:10

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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