霞が関の常識は世間の非常識

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時は戦争真っただ中
情報を制したものがこの戦争の覇権を制する、そんな時代である。
当然の様に「我が国」にも各国から精鋭のスパイ達が秘密裏に送り込まれた。
その情報を傍受した「我が国」はスパイに盗聴されない様に盗聴防止施設を建設した。要するにこの施設内での重要な会話は誰にも盗聴されないと言う訳だ。
建設したのは今年度、国立帝国大学を首席で卒業した山田太郎である。まず、山田は不審者が入らない様に警備を厳重にした。次に盗聴されない様に壁には吸音板を貼った。これで完璧である。

数ヶ月後、山田の元に新聞記者から取材の依頼があった。
「山田少佐、あなたは盗聴防止施設を作ったそうですね」
山田はそれを受け、鼻高々に言った。
「ああ、そうだよ。あの施設は完璧さ。誰にも会話を盗聴することは出来ないだろう。あの施設は防音が聞いているから僕もたまにあの中でラジオを聴いているよ」
「えっ、ラジオですか。」
公開:19/05/15 07:16

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