「エリザの独白と黙考」20の職業 ⑪刑務官

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5番はマッチョ。少額の窃盗が数十件。筋肉はあまり関係ない。
38番はアイドル。元アイドルの美貌を生かした詐欺が十数件。余罪があるのではないかと、エリザは疑っている。
囚人には番号が振られるが、「4」と「9」は使用されない。「死」と「苦」を連想させるからだ。

刑務所内にドアノブはない。自殺防止のためだ。
ただし、例外は除く。
エリザのスマホのロック画面はドアノブだ。

エリザがスマホのロック画面を眺めてニヤニヤしていると、アイドルがタバコを吹かしていた。
「アイドル! 何をしている!」
「アイドル? ああ、アタシのこと? まあ、昔はアイドルやってたけどね」
「どこから火を持ち込んだ?」
「これ、おもちゃだよ」
よく見ると、火はついていない。
紙巻の中の粉を舐めたが、覚せい剤の類でもない。
「懐かしいっしょ?」
エリザは昔を思い出した。
エリザはシガレットチョコを万引きして、よく食べていた。
その他
公開:19/05/15 00:38
エリザの独白と黙考 その電脳がハックしたい

undoodnu( カントー地方 )

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