偽者
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「ここはどこだ!」
壁以外に見えるのは机とその上のライター、タバコそして灰皿。男は震える手でタバコを咥えライターの火を灯そうとした。が火は点かなかった。壊れているのか…男はライターを壁に投げつけた。
「何だ、あれは?」
天井に超小型の監視カメラが取り付けられている。男はカメラのレンズを凝視した。
「監視カメラに気がついたようです」
そこには男の行動を映すモニターを見つめる軍服姿の男達がいた。指揮官が部下に告げた。
「取調室の状態を報告せよ」
「酸素濃度はゼロ%。人間なら即死です。奴は…」
「人間に擬態している何かだ。どこかの何者かが、人間になりすまして地球に潜り込もうとしている。我が部隊は、奴らを見分けることができた。しかし…かろうじて、だ。奴らの擬態は巧妙化しつつある…」
司令官は、絶望的な深いため息をついた。もう手遅れかもしれない…そんな不吉な考えが指揮官の脳裏をよぎった。
壁以外に見えるのは机とその上のライター、タバコそして灰皿。男は震える手でタバコを咥えライターの火を灯そうとした。が火は点かなかった。壊れているのか…男はライターを壁に投げつけた。
「何だ、あれは?」
天井に超小型の監視カメラが取り付けられている。男はカメラのレンズを凝視した。
「監視カメラに気がついたようです」
そこには男の行動を映すモニターを見つめる軍服姿の男達がいた。指揮官が部下に告げた。
「取調室の状態を報告せよ」
「酸素濃度はゼロ%。人間なら即死です。奴は…」
「人間に擬態している何かだ。どこかの何者かが、人間になりすまして地球に潜り込もうとしている。我が部隊は、奴らを見分けることができた。しかし…かろうじて、だ。奴らの擬態は巧妙化しつつある…」
司令官は、絶望的な深いため息をついた。もう手遅れかもしれない…そんな不吉な考えが指揮官の脳裏をよぎった。
SF
公開:19/05/16 00:00
黒柴田マリと申します。ショートショート、大好きです。あと、リンゴも大好きです。
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