甘い思い出
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僕は夏のボーナスで、家庭用VRシステムを買った。子どもに戻れる機能が売りらしい。
ゴーグルのスイッチを入れると懐かしい光景が広がった。小さい頃、よく遊んだ公園だ。
近くのたこ焼き屋からソースの匂いがする。
「あのお店、よくおまけしてくれたなぁ」
「おっ、元気か!」
店に行ってみると、いつものように大将がいた。
「新メニューや」
一舟に8個入っているたこ焼きに、1個だけピンクのチョコレートが入っている。
「みよちゃんのこと好きなんやろ? 当たりを引いたら告白すること!」
「そんなんありか!」
怖気づくなんて恥ずかしい。思い切って1つ食べてみる。
「甘っ」
当たりだ。
さっきの公園に戻ると、みよちゃんが1人でブランコに乗っていた。大将と約束したからには、告白するぞ……。
僕はリビングのソファで目が覚めた。
「ずいぶん楽しそうだったけど」
妻の美代子が、すぐ横で微笑んでいる。
ゴーグルのスイッチを入れると懐かしい光景が広がった。小さい頃、よく遊んだ公園だ。
近くのたこ焼き屋からソースの匂いがする。
「あのお店、よくおまけしてくれたなぁ」
「おっ、元気か!」
店に行ってみると、いつものように大将がいた。
「新メニューや」
一舟に8個入っているたこ焼きに、1個だけピンクのチョコレートが入っている。
「みよちゃんのこと好きなんやろ? 当たりを引いたら告白すること!」
「そんなんありか!」
怖気づくなんて恥ずかしい。思い切って1つ食べてみる。
「甘っ」
当たりだ。
さっきの公園に戻ると、みよちゃんが1人でブランコに乗っていた。大将と約束したからには、告白するぞ……。
僕はリビングのソファで目が覚めた。
「ずいぶん楽しそうだったけど」
妻の美代子が、すぐ横で微笑んでいる。
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公開:19/05/09 15:00
更新:19/05/09 14:59
更新:19/05/09 14:59
スクー
幼児化VR
真実はいつもB級グルメ
"Plain words, honest hearts."ことばもこころも飾らない
誰かのこころに届く物語を綴っていきます。
▶︎noteはこちら
https://note.com/leyenda_rosa
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