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ゴールデンウィークも明けたばかりの昨日、私の下についたばかりの若い警官が心臓発作で死んだ。
念の為、鑑識に回してみると今回も驚きの事実を突きつけられた。
「この方、失血死ですね」
何?外傷はおろか、体の内側にも異変はないのだろう?それで失血死だと?
「ええ、この方。日頃からこの『心に刺さる百の言葉』を愛読していたようです。おそらくこれが死因だと…」
そんなもので人が死ぬのか?
「普通ならあり得ませんね。だから我々も困っているのです」
ふむ…この本なら私も読んでいる。私はこの本でむしろ元気になったぞ。
「ちょっと待って下さい警部。貴方もこの本を愛読しているのですか?」
ああ。それがどうした?
「この方、身元を調べてみると某組織のスパイのようです」
何だと!それは一大事ではないか!
「ええ。そして、この方を殺したのは警部、貴方です。貴方はこの本を使い、獅子身中の虫であるこの方を刺殺したのです」
ミステリー・推理
公開:19/05/08 18:38

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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