不都合な世界に取り残された淀みはいつになく真っ青

0
5

高校一年生の時・・・

僕の家族は、一人の殺人犯によって、崩壊した・・・

家族が殺害された当日、友達の付き合いで楽器を買いに御茶ノ水に出掛けてた僕は、運良く、殺人犯と居合さなかったため、僕一人だけがこの世に生き残ってしまった・・・

殺人犯は、事件が十年以上経過した今でも逮捕されておらず、都会に潜伏か、もしくは、海外に逃亡している可能性が高かった。

僕は、家族を失ってから、亡骸同然だった。
あれほど、熱中していたギターも事件後から弾かなくなった。

僕は、殺人犯に、全ての歯車を狂わされた。
怒りは淀み、心の川は濁り、爛々としていた目は気力を失った。

それなのに、不都合な世界は顔色一つ変えずに、まわっている。まるで、殺人犯を弁護するかのように・・・
その他
公開:19/05/09 21:41

神代博志( グスク )









 

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容