細胞

手をよくみて。

すらっとした5本の指。
きれいななまめかしいピンク色した爪。

無数の、関節の動きにあわせてうねうねとしなるしわ。

ごつごつと骨太い山をこえ、

少し日に焼けた手の甲を、

よおくよおく見ると

さらに細い無数のしわで、

そのひとつひとつがさらに細胞単位でわかれそうで、
なんだか深海にいるような、
なんだか山奥にいるような、

そんなことを考えて手をよくみていると

あぁ、やっぱり
「細胞全て愛してる」ってあるんだなって。









「あの、あんた誰」