大嫌いな好物
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お昼休みになると、机の上には2つのお弁当が並ぶ。
片方は一回り大きい。陸上部の彼女は私よりもよく食べる。
私の向かい側には、いつも友達が座る。一番の……友達だ。
ゲームとかYouTubeとか互いの好きな会話をしていると、
お弁当の中に赤く輝くミニトマトを見つけて、思わず箸を止める。
私の憂鬱の元だ。
こんな時だけ彼女はよく気が利くようで、何も言わず大口を開けてくる。
お弁当からミニトマトが減っていく。1つ。2つ。
私が摘んだソレを彼女は美味しそうに飲み込んでいく。
雛鳥みたいで可愛いく、そんな彼女が愛しく思えた。
家に帰ると、空っぽのお弁当を母へ渡す。
私は今日もまた好物を母へねだる。
『明日もミニトマト入れてよね。』
片方は一回り大きい。陸上部の彼女は私よりもよく食べる。
私の向かい側には、いつも友達が座る。一番の……友達だ。
ゲームとかYouTubeとか互いの好きな会話をしていると、
お弁当の中に赤く輝くミニトマトを見つけて、思わず箸を止める。
私の憂鬱の元だ。
こんな時だけ彼女はよく気が利くようで、何も言わず大口を開けてくる。
お弁当からミニトマトが減っていく。1つ。2つ。
私が摘んだソレを彼女は美味しそうに飲み込んでいく。
雛鳥みたいで可愛いく、そんな彼女が愛しく思えた。
家に帰ると、空っぽのお弁当を母へ渡す。
私は今日もまた好物を母へねだる。
『明日もミニトマト入れてよね。』
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公開:19/05/07 23:15
月の音色にて噂を聞きまして。
よろしくお願いいたします。
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