スリル満点!ジェットコースター

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初デート、彼女のリクエストで遊園地にやってきた。ここのジェットコースター、スリル満点だそうだ。
ここで悲鳴の一つ出さずにいれば、少しは男らしさをアピールできるだろう。

僕らの番がやってきた。案内された場所には乗り物はおろかレールすら見当たらない。一体どうなっているんだ?
疑問符を浮かべる僕の頬を何かがかすめた。
壁に壁に当たり、床に落ちたそれを見る。紙製のコースター?
「ぼーっとしてたら危ないよ!」
彼女の声に振り向くと壁からいくつものコースターが発射される。
彼女は軽いフットワークでコースターを楽々避けるが僕は悲鳴を上げて逃げ回った。
みっともない姿を見せてしまったな…

アトラクションが終わり、部屋から出ようとする僕ら。
その時、突如コースターが彼女の顔めがけて飛んできた。危ない!
僕は人差し指と中指でコースターをキャッチした。
「…ありがとう」
彼女の表情に今一度僕もドキドキした。
公開:19/05/05 18:33

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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