真冬のサンタ

0
3

 雪の降る海岸。案外嫌いじゃないその場所で俺は彼女に告白しようとした。
 だが、ムードをぶち壊すように、サンタ姿のおっさんが海パン一つでサーフィンをしてきたのだ。

「ヘローヘロ―。サンタさんがサーフィンしてきたよ…え、そんな姿で寒くないかって、寒いに決まってるでしょ。でも、オーストラリアでは今夏なんだよね…まったく、昨日オーストラリアから日本へ転勤させられて、服揃える暇もなかったのさ」

 とりあえず、プレゼントに祝福の言葉をもらった。
 風邪を引かないようにと心配しつつ、俺達は帰った。
 家ではチキンを食べつつ、彼女と一緒に夜を過ごした。
 そして夜が過ぎ、朝となる。
 枕元に、プレゼントが置いてあった。中身は指輪。それに添えてあった手紙には。

「これでもプレゼントしなよ。
 追記:風邪ひきました」

 と書いてあった。
恋愛
公開:19/05/03 11:38
更新:19/05/03 11:45

バルバルサン( 様々です )

小説家になろうから、twitterまで様々な場所に出没。
短い文章にも挑戦してみます。
よろしくお願いします。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容