とんび

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晴天にはとんびの姿がある。それは自明のことである。

なぜならとんびは雲を吸い、翼を動かす動力とする。

この世に唯一の鳥であり、鳥類随一の鳥である。

嘘だと疑るのであれば、抜けるような青空を見よ。

果てのない蒼空にはとんびが必ず飛び、雲を食べては鳴いている。

自分のために空を駆け、日がな一日舞っている。

とんびとは、そういう鳥である。
その他
公開:19/04/30 12:57

徳田マスミ

ショートショートを好むのです。
コメディからブラックまで、色んな話を書きたいと思います。

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