監獄島_(13)

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「じゃ、仕方ねえな、で俺たちはどうなるんだい?」
「うむ……」父の表情が硬くなった。

「無実が明らかになれば罪状はもちろん取り消される」
「そうなれば、慰謝料として数百万~数千万を支払われる。また、君たちの生活に必要な物資やインフラは
優先的に確保されるようにしよう」

「そりゃ、ありがたいがね。あたしらはさっさとこの呪われた島からおさらばしたいんだが」とエミが口をはさむ。
周りの人々も頷いている。

「その気持ちはよくわかるが……それは難しい問題だ」
「なんだと!!?」「どういうことだ!!」
その言葉で村人たちが騒ぎ始める。

「この島自体が”政府指定A級特別警戒地区”として認定されている」
「政府の許可なしに入ったものは”いかなる理由があっても外に出してはならない”との指示が出ているのだ……」
「そうでなければ、私も娘を連れて帰りたいのだ……」父は申し訳なさそうに涙声で話した。
ミステリー・推理
公開:19/04/29 12:44

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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