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俺は今日も福引きで得たティッシュを抱え、福足しへと持って行く。
福引きは福運を使って景品を得る博打。福足しは逆に福運を使って得た景品を返すことで福運をいくらか返してもらえる場所だ。
俺はこいつのおかげで小さな運をいくつも積み重ね、それなりな人生を送っている。
とはいえ…ティッシュ程度では返って来る福運もそんなに大きくはない…
はぁ…どうにかして福運をもっと返してもらえないかなぁ…
そう言えば…とひらめいた。
俺の妻は婚活サイトで引き当てた女だ。妻を福足しに持って行ったら福運が帰ってこないだろうか?
あれこれと口うるさい女だ。いなくなっても問題なかろう。
俺は妻を福足しへと連れて行き、福運を返してもらった。

…おかしいぞ。福運を得たはずなのに最近ロクでもないことばかりだ。俺は福足しに文句を言いに行った。
「そりゃアンタ。運に見放されたからだよ」
そう話す男は俺の元妻と幸せそうに笑っている。
公開:19/04/25 18:38

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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