212. 揺れる想い

4
9

スラッと背の高いあの子に偶然会って一目惚れしたけれど、俺とは住む世界が違う。
でも出来ればずっと眺めていたい。
だから俺は通販で、あの子の写真集を買った。

やっぱりイイ!!( ゚ー゚)

長くしなやかな首。
程よく筋肉の着いた足。
そしてつぶらな瞳と長い睫毛、形の良い耳。

もう全てが好みだ!

それを舐めるように見つめ、ニヤニヤヨダレを垂らしていると、仲間が食事に行こうと誘ってきた。

あー、ダルいなぁ…。
誰か飯、出してくれたらいいのに!
俺もそこらへんの草、食って満足する草食系のオスに生まれたかったなぁ。
そしたらあの子にもアプローチ出来たかもしれないのに。


──まだまだ見つめていたかったが、俺は仕方なく「揺れる想い─アミメキリンの全て」という写真集を静かに閉じると木陰にそっとしまい、仲間と猟に出かけた。

ガルルルっ、俺たちはジャガー。
今日も颯爽と、密林を駆け抜けるぜッ!!
その他
公開:19/04/23 09:00
更新:19/04/25 12:36
スクー 密林草食系男子 通販はAmazon

ことのは もも。( 日本 関西 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていこうと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

カントー地方在住
 

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容