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わたしはおどっているの。
そらはすっごくあおくてきれいで、まわりにはわたしのスキなおはながたくさんあるの。
おはなばたけっていうのよ、しってるかしら?
わたしはそこでワルツをおどっているの。
わたしがおどると、おはながふんづけられちゃうけど、でもしょうがないの。
ここにはだれもいない。パパもママも。わたしだけのひみつきちなのよ。
でもあなたにはここをみせたかったの。
ひとりでおどるのにあきちゃったから。
いっしょにおどりましょ。
ほら。
はやく。
わたしとてをとって。
おいで。

※※※

少女の正体は死神であるが、本人はまだ子供なので仕事の内容をうまく理解していないらしい。
大人たちは最初は困った様子だったが、別に死へ連れて行く方法に正解があるわけではないよねという事で一旦は見守ることにしている。
子供の発想には敵わないなと思う大人であった。
ファンタジー
公開:19/04/20 22:53
ショートショート 物語 少女 ダンス

呉二郎

毒にも薬にもならぬ詩、物語。


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