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上級国民の子、ロミ男は、路地裏を駆け回る下級国民の子たちが羨ましかった。毎日勉強や習い事ばかりの自分より、よほど自由に見えた。
ある日ロミ男は自分と瓜二つの下級国民ジュリ子に出会った。互いの身分に憧れを抱く二人は、巧みに入れ替わったり、共に社会の不条理に立ち向かったりするうちに、許されぬ恋に落ちた。
「逃げよう」
「ダメよ。国から出れば、腕輪が爆発するわ」
ジュリ子の腕には、下級国民を縛る腕輪が嵌められている。
「どうして。身分が違うだけで……」
悔しがる自分とそっくりな恋人を見て、ジュリ子は“そう”すべきだと思った。
「いいわ。腕を切り落としましょう」
「それから、どうなったの?」
孫が怯えた眼差しで聞く。
「結局、爆発したんじゃ」
「えぇ!なんで!」
「見てたんじゃ。神様が。その日、国中にヒモテ神様の声が響き渡ったそうじゃ」
〝……リア充……即……爆……〟
ある日ロミ男は自分と瓜二つの下級国民ジュリ子に出会った。互いの身分に憧れを抱く二人は、巧みに入れ替わったり、共に社会の不条理に立ち向かったりするうちに、許されぬ恋に落ちた。
「逃げよう」
「ダメよ。国から出れば、腕輪が爆発するわ」
ジュリ子の腕には、下級国民を縛る腕輪が嵌められている。
「どうして。身分が違うだけで……」
悔しがる自分とそっくりな恋人を見て、ジュリ子は“そう”すべきだと思った。
「いいわ。腕を切り落としましょう」
「それから、どうなったの?」
孫が怯えた眼差しで聞く。
「結局、爆発したんじゃ」
「えぇ!なんで!」
「見てたんじゃ。神様が。その日、国中にヒモテ神様の声が響き渡ったそうじゃ」
〝……リア充……即……爆……〟
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公開:19/04/22 10:11
スクー
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