カカカッポー

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「順一、担任に私と別れたって言ったの?」
「なななんで知って…」
「隣で聞いてた押江先生が教えてくれた。ねぇ、私達別れてないよね?ラブラブだよね?昨日だって百回もLINE送ったし。何でそんな事言ったの?私が面倒くさくなった?私、重い?ねぇ、私って重いの?」
「そそそれにはワケがあるんだよ」
「何よ?」
「もももうすぐクラス替えだろ。お前とまた一緒のクラスになりたいから、嘘ついたんだ」
「え、意味わかんない」
「バカだな。俺達が学校一のラブラブカッポーなのは皆知ってるだろ。カッポーってのは、クラス替えの時に先生が意図的に別々にするんだよ」
「何それ!?自分がモテないからって、ひがんでるわけ!?」
「だから俺達が別れたって事にすれば、また同じクラスになれるだろ。だから俺は『アイツの顔見たくないから、絶対に同じクラスにしないでくれ』って、土下座して頼んだんだ」
「あったまい〜!」
「だだだろ〜」
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公開:19/04/21 22:50
束縛クラス替え スクー

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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