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「眼が弱点だったか⋯⋯」
俺はコスモドラグーンの撃鉄を起こし、最後の守護者であるサイクロプスの隻眼を打ち抜いた。
惑星プルメイ。
地球から500光年離れた未開の惑星だ。
女の顔をした怪鳥に頭が九つもある大蛇、それから巨大な食虫植物と次々と現れる野蛮な動植物を撃ち殺し、ようやく神樹へと辿り着いた。
「でけぇな」
森の中央に聳える神樹は、高さ2000メートルを越える巨木であり、原住民の信仰の対象にもなっていた。
攀じ上ってゆくと、甘い匂いが漂ってきた。
ハーピーどもが突っついたのだろう、神樹の幹からは樹液がとろとろと溢れていた。
壜を押し当て、ついに俺は幻の甘味料を採集した。
「遅いわよ、パパ!」
丸一日待たせた娘が、ナイフとフォークを打ち鳴らす。
「ゴメンよぉ、でもこれがないと本物の味じゃないからさ」
俺は娘の作ったホットケーキの上に、穫れたてのメープルシロップをたっぷりとかけた──。
俺はコスモドラグーンの撃鉄を起こし、最後の守護者であるサイクロプスの隻眼を打ち抜いた。
惑星プルメイ。
地球から500光年離れた未開の惑星だ。
女の顔をした怪鳥に頭が九つもある大蛇、それから巨大な食虫植物と次々と現れる野蛮な動植物を撃ち殺し、ようやく神樹へと辿り着いた。
「でけぇな」
森の中央に聳える神樹は、高さ2000メートルを越える巨木であり、原住民の信仰の対象にもなっていた。
攀じ上ってゆくと、甘い匂いが漂ってきた。
ハーピーどもが突っついたのだろう、神樹の幹からは樹液がとろとろと溢れていた。
壜を押し当て、ついに俺は幻の甘味料を採集した。
「遅いわよ、パパ!」
丸一日待たせた娘が、ナイフとフォークを打ち鳴らす。
「ゴメンよぉ、でもこれがないと本物の味じゃないからさ」
俺は娘の作ったホットケーキの上に、穫れたてのメープルシロップをたっぷりとかけた──。
SF
公開:19/04/19 19:41
更新:19/04/19 19:44
更新:19/04/19 19:44
ショートショートカレンダー
1月25日「ホットケーキの日」
用です。すみません。
(੭∴ω∴)੭ 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。 小説・漫画・写真・画集などを制作し、Amazonで電子書籍として販売しています。ショートショートマガジン『ベリショーズ』の編集とデザイン担当。
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