叶わない

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余計なことはしないでと小さく呟かれた言葉につい目を伏せてしまう。

数歩先を堂々とした姿で歩く彼女が抱える複雑で哀しい気持ちを思うと遣る瀬無くもなる。

天色の空に浮かぶ白む月は満ちていて噫。

今夜も彼女は想い人のおいでなすあの場所へ足を運ぶのだろう。

ふと視線を向けた先に彼女の涙が見えた。
ファンタジー
公開:19/04/20 08:30

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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