あなた

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道の真ん中に立っていた。

足を一歩すら動かすことができずに立ち竦んでいた。

唇が震える。

指先から冷えていく。

するはずもないあなたの流した血の匂いが嗅覚を支配して仕方がない。

今日の空もあなたと並んで歩いた日と同じように青いのに。

あなたの言葉は今も心にあるのに。

あなたはもうここにいない。
ファンタジー
公開:19/04/20 08:27

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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