夏夜の夢

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揺蕩って姿を消す貴女に手を伸ばす。

不確かなその笑顔に指先で触れたくて。

だけど夢というものは必ず醒めるものと相場は決まっていた。

ぼやけた視界の先で天井に向かって伸びる自分の手を見つける。

それがあまりにつらくて溢れた涙が横髪を濡らす。

何が正解だったのか今も私には解らないまま夏は来る。
その他
公開:19/04/18 08:55

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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