幌酔い(MMWT⑫彼羅蛮)
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旅人の聖地・彼羅蛮。
駅前の馬車ストップに僕はいた。
定刻、目の前に一台の幌馬車が停まる。
幌付きだが、馬一頭が引く小さな馬車だ。御者が荷物を持ち、幌の中へ。
驚いた。
幌内は外見よりも広い空間、巨大なサーカス小屋みたく、たくさんの人がいた。
「ホテル彼羅蛮へようこそ」
ホテル?
民俗服の女性の案内で受付。
絨毯張りのロビーから部屋まで、楽々ラクダが運んでくれるらしい。
螺旋状の坂を上る。坂沿いには「1」から順にゲルが並び、僕のゲルは「55」。
干し草のベッドに寝転がる。壁の地図上の点滅は馬車の現在地だ。
大浴場オアシスへ。さっき、馬車を引いていた馬にも会った。交代制らしく、話すとウマが合った。
ホテル内の草原でたき火を囲み、夕食。居合わせた楽団の演奏に合わせ、歌い踊る。
ほろ酔いでベッドへ。
夢の中、僕はラクダに股がり、夜の砂漠を旅した。
スナスナと眠り、翌朝、キャラバンに別れを告げた。
駅前の馬車ストップに僕はいた。
定刻、目の前に一台の幌馬車が停まる。
幌付きだが、馬一頭が引く小さな馬車だ。御者が荷物を持ち、幌の中へ。
驚いた。
幌内は外見よりも広い空間、巨大なサーカス小屋みたく、たくさんの人がいた。
「ホテル彼羅蛮へようこそ」
ホテル?
民俗服の女性の案内で受付。
絨毯張りのロビーから部屋まで、楽々ラクダが運んでくれるらしい。
螺旋状の坂を上る。坂沿いには「1」から順にゲルが並び、僕のゲルは「55」。
干し草のベッドに寝転がる。壁の地図上の点滅は馬車の現在地だ。
大浴場オアシスへ。さっき、馬車を引いていた馬にも会った。交代制らしく、話すとウマが合った。
ホテル内の草原でたき火を囲み、夕食。居合わせた楽団の演奏に合わせ、歌い踊る。
ほろ酔いでベッドへ。
夢の中、僕はラクダに股がり、夜の砂漠を旅した。
スナスナと眠り、翌朝、キャラバンに別れを告げた。
ファンタジー
公開:19/04/17 12:14
Magical
Mystery
Wonder
Tour
移動
ホテル
★そるとばたあの400字SSは、ことば遊びと文章のリズムにこだわり、音を体感できる物語がコンセプトです!
★第19回坊っちゃん文学賞大賞『ジャイアントキリン群』
★2025年12月、2冊同時刊行の電子書籍
『3分間のまどろみ カプセルストーリー』(Gakken)に『恐竜バーガー』寄稿。
・カプセルストーリー(恐竜バーガー、『菊池
の選択』、六文字の返信ほか)
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・カプセルストーリー(特殊外来種ハンター、カンガルー・ノート、露の楽譜ほか)
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ショートショートの可能性と豊かさが詰まったアンソロジーですのでぜひ!
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そるとばたあ