カソウゲンジツ

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「ソウチャクシマス」
その電子音声のあと、目元に機械的なものを取り付けられた。私は仰向けに寝かされており、身動きが取れない。
「イッテラッシャイマセ」
真っ暗だった視界に、光が射す。
「ここは、どこだ?」
見覚えのある光景が目の前に広がっている。確か、数日前にいた公園。私の最後の記憶。
私はベンチに座り、鳩に餌をやっていたのだ。その鳩が遠ざかっていく。
「あれ?」
私はあることに気が付いた。目の前の光景が、高速で逆再生しているのだ。
それは、時にスローモーションになる。その光景は決まって、私の脳裏に色濃く残っている思い出のワンシーン。
「走馬灯、ってやつか?」
遡っていく日々に懐かしさを噛みしめる。最後に映ったのは、愛に満ちた笑みを浮かべる父と母の顔。
「これは……」
体が熱い。溶けそうだ。そこで私の意識はプツリと、切れた。

アナタハ、エラビマスカ? ウマレカワッテモ、コノフタリノ……。
SF
公開:19/04/19 01:11
幼児化VR スクー

壬生乃サル

自由きままに、気の向くままに。
サルも木から落ちる・る・る~。

壬生乃サル(MIBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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