ネバーランド

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帰宅すると、同居している母がVRゲームのヘッドセットをつけていた。
「何やってるの?」
隣にいた妻が「ネバーランドで英語の勉強」と答えた。
「あ、それ僕もやったことあるよ」
誰かに勧められてプレイしたのは、妻に告白する前だから2年前か。内容を自由に変更出来ることで人気のVR学習ソフトで、案内役の妖精と一緒に、海賊に囚われたお姫様を救い出す。途中で出題される問題を解いていくのだ。特徴は自分が幼児のアバターになること。幼児の姿になることで、飛躍的に学習効果が上がるらしい。
「そういえば、最近、母さんと仲いいね」
「ネバーランドのおかげよ。これって妖精の指示に従って行動するでしょ? だから英語を学習しながら、妖精の指示に従えば間違いないということも学習してるの。その妖精の顔を私の顔に変更したら、お義母さんが私に従順になったのよ」
妻が微笑む。
僕がネバーランドで出会った、お姫様そっくりの顔で…。
SF
公開:19/04/18 12:44
幼児化VR スクー

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
SSGで書き始めてから、もうすぐ2年。ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算21回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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