トウモロコシ

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私は、夏休みの間、北海道にあるおばあちゃんの家に来ていた。

「このトウモロコシ甘くて、おいしいね」
私は、おばあちゃんの作ったトウモロコシを食べて、感想を述べた。

「まあ、私が丹精をこめて作ったトウモロコシだからね」
おばあちゃんは、額から汗にまみれた手ぬぐいを外し、床に腰を下ろした。

私は、ニコニコしながら、トウモロコシにかぶりついた。

「ところで、美咲ちゃん、学校はどう?」

「学校?んー、いまいちかな。私、あんまり、頭よくないし」

「友達は?」

「いるよ。いるけど、なんだろうな。本音を言い合える仲ってわけじゃない」

「そう、美咲は何でも一人で抱え込むタイプだからね」

「わかるの」

「わかるも何も。おばあちゃんは美咲のこと何でも知っているよ。ほら、もう一本、トウモロコシ食べな」
おばあちゃんは、私に負けないくらいの笑顔で、もう一本、トウモロコシを差し出した。
その他
公開:19/04/14 23:56

神代博志( グスク )









 

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