月から智慧を

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私の幼馴染みは夢を叶えて、酪農に関する仕事をしている。初めてそのことを知った時、ただただ良かったなと思った。だけど、この最近は仕事の話をしていてもあまり楽しそうじゃない。
近頃は、女の子と出歩くのもやめてしまったらしい。
この頃はぼんやり月を眺めて過ごすことが多いとか。人生にはそんな風にのんびり過ごす時間も大切だよね、と声をかけた。
来週、私は月に帰る。ずっと伝えられてきたたくさんの資料を次世代に守り伝えていかなくちゃ。
人生について、人は哲学や神話や物語、そして音楽や絵画でもずっと考え続けて問い続けてきた。それでも、過去の知恵をなぞるのではなくて、人はひとりひとり自分で答えを見つけないと気が済まなかったりする。
いつか、彼が迷いの中で見つけた真理に「それ、知ってるよ。過去にあの人も同じことを言った。だから信じて進んでいいよ」そんな風に声をかけたい。
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公開:19/04/12 16:25
更新:19/04/12 16:31

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