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あれから、もう長い長い時間が過ぎたようだった。
気が付いた時、周りを見回すと私のそばの大きな木は、裂けて倒れ、黒く焼け焦げ、まだくすぶっていた。
どうやら私はこの木と共に雷に打たれたようだ。
それで意識を取り戻すことが出来たのだろう。
以前ここにあったはずの国はすでに瓦礫と化し、緑の樹木に覆われていた。
『もう一度あの国へ行きたい』
その思いだけが、ただ一つ私に残された意志、希望、欲求だった。
それだけが私の存在理由だった。
ジャングルの、あちこちの地面を掘り返し、私は探し続けた。
何日も何か月もかけ、私は諦める事なく探し続けた。
そしてある日、私は地中からそれを掘り出したのだ。
一つ出てくればあとは次々に出てきた。
汚れてはいるけれど確かにそれは黄色いレンガだった。
地面を掘るのに使った斧は欠け、私のブリキの指は赤く錆びていた。
この方向にあの国があるのだと信じて私は歩きはじめた。
気が付いた時、周りを見回すと私のそばの大きな木は、裂けて倒れ、黒く焼け焦げ、まだくすぶっていた。
どうやら私はこの木と共に雷に打たれたようだ。
それで意識を取り戻すことが出来たのだろう。
以前ここにあったはずの国はすでに瓦礫と化し、緑の樹木に覆われていた。
『もう一度あの国へ行きたい』
その思いだけが、ただ一つ私に残された意志、希望、欲求だった。
それだけが私の存在理由だった。
ジャングルの、あちこちの地面を掘り返し、私は探し続けた。
何日も何か月もかけ、私は諦める事なく探し続けた。
そしてある日、私は地中からそれを掘り出したのだ。
一つ出てくればあとは次々に出てきた。
汚れてはいるけれど確かにそれは黄色いレンガだった。
地面を掘るのに使った斧は欠け、私のブリキの指は赤く錆びていた。
この方向にあの国があるのだと信じて私は歩きはじめた。
ファンタジー
公開:19/04/14 09:03
もともとは漫画を描いていました。
漫画のアイデアを文字で書いているうちにショートショートも書くようになったんですよね。
名前はもちろんペンネーム。
実際にはない名字を考えました。
読みは、男の子気分の時は『いえにら・まさみ』
女の子気分の時は『いえにら・まみ』に変わります(笑)
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