幾千の戸惑い

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「長きにわたる討論の果てに、見えてきたものは、自身の感情の変化であり、変哲で、曖昧な内心ではない。私は、夢に打ちひしがれた人手のように、ただ、過ちの砂浜の上で手を広げ、太陽が落ちてくるのを待っているほど、待ちぼうけを食うことは出来ない」
私は、幾千の戸惑いを振り払うかのように慮り、そして、拳を握る。

手を広げると、まばゆい蛍たちが、一斉に、夜空へと駆けだしていく。

私の虚ろな目は、いつの間にか、輝き始めた。
まるで、第二の人生が始まったかのような新鮮な風が吹き込んだかのように・・・

入口があるなら、出口がある。
そんな単純な回答が、らせん階段のように終わりが見えなかった。
その他
公開:19/04/12 00:48

神代博志( グスク )









 

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