その手を

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その手を取れば何かが変わることくらい、馬鹿な僕にだって分かっていた。

その手を取れば星を目指して奔る君が立ち止まることくらい、想像に難くなかった。

でも、その先が分からなかった。

君がどんな表情をしてどんな反応をするのか。

だから怖がりな僕は今日も、君の手を取れずに此処にただ立っている。
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公開:19/04/10 07:06

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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