少女の猫

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夜中、猫の鳴き声で目を覚ました。
私は、父と母が起きださないように気をつけながら、全速力でドアの鍵を開けて庭に降りた。
猫が花畑に隠れるように這いつくばってこちらを見つめていた。
私は急いで家の中へ引き返し、冷蔵庫から晩の余りものを取ってくると、猫の前に置いてやった。猫は当たりまえのように食べ始めた。
「寝るまえにちゃんと食べさせたのに。ほんと食いしん坊なんだね」私は溜め息をついた。
「けど、お腹が空いても鳴くのはやめてよね。お母さんとお父さんに見つかったらまずいんだから。うちの親、動物苦手なのよ」
冷たい風が吹いた。パジャマ姿の私はブルッと震えて、すぐに部屋に戻った。父と母は寝息を立てて眠っている。
翌朝、私は太陽の眩しい光に目が覚めた。そして、リビングのテーブルに置いてあったプレゼントを開けにかかった。
今日はクリスマスだ。
私は笑いながら、猫のもとへ走った。
キャットフードを抱えて。
その他
公開:19/04/10 03:34

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