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魚の当たりが渋い中、釣船の船長は、船を転々とさせ、良いポイントを探っていた。
その途中、私は丸い穴の空いた小島を見つけた。
私の視線の先を見て船長が聞く。
気になるかい?あの穴には曰くがあるんだ。
船長は語る。
昔、一組の仲良し夫婦が島に住んでいた。
しかし嫁さんが急逝し、男は一人残された。
そのうち島の所々に穴が空いた。
男は嫁さんとの思い出の島を守ろうと、必死に穴を埋め戻す。
そして最期に残ったあの穴を埋めようと中に入った時、嫁さんの声が聴こえたそうだ。
穴は、男の心の穴だった。
男はあの穴は塞がず、生涯大事にしたそうだ。
目頭が熱くなる私。
当の船長も鼻をすすっている。
その日、釣果は最悪だったが、良い話を聞けた。
昨日、また同じ船で釣りに出た。
あの島のところで、船長が他の客に語り始めた。
その昔、キャプテンキッドがここまで落ち延びて来て、財宝を隠すのにあの穴を・・・
その途中、私は丸い穴の空いた小島を見つけた。
私の視線の先を見て船長が聞く。
気になるかい?あの穴には曰くがあるんだ。
船長は語る。
昔、一組の仲良し夫婦が島に住んでいた。
しかし嫁さんが急逝し、男は一人残された。
そのうち島の所々に穴が空いた。
男は嫁さんとの思い出の島を守ろうと、必死に穴を埋め戻す。
そして最期に残ったあの穴を埋めようと中に入った時、嫁さんの声が聴こえたそうだ。
穴は、男の心の穴だった。
男はあの穴は塞がず、生涯大事にしたそうだ。
目頭が熱くなる私。
当の船長も鼻をすすっている。
その日、釣果は最悪だったが、良い話を聞けた。
昨日、また同じ船で釣りに出た。
あの島のところで、船長が他の客に語り始めた。
その昔、キャプテンキッドがここまで落ち延びて来て、財宝を隠すのにあの穴を・・・
ファンタジー
公開:19/04/08 18:43
更新:19/04/09 01:57
更新:19/04/09 01:57
心に響く爽やかなお話しをお送りしたいのに、ああそれなのに・・・
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