監獄島_(4)

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私がここに来てから何日かが過ぎた。大抵の人が
囚人とは思えないほど親切で優しい事が私には奇妙に感じられた。

「真偽はともかく無実の罪でここで来た人って多いみたいよ?」
今回の作業でパートナーとなったサキにそれとなく聞いてみると、そう答えが返ってきた。
 
「何でそんなことを……」
「さあ」

今やっているのは畑を囲う柵の点検、補修だ。
猪は穴を掘って柵の下にトンネルを掘るし、鹿は高い跳躍力で2mくらいの柵ならば飛び越えてしまう。
猿は頭がよく、つかまるものが近くにあれば柵を簡単によじのぼってしまうらしい。

「この前の台風の時に柵をやられて畑が半分やられたよ!」
「猿なんか、芋でお手玉してたんだよ! ほんとムカつくったら!!」

ちなみに男達は朝からけわしい顔でどこかへ行っている。
何かあったのだろうか?
そこへ男が駆けつけてきた。
「皆 来てくれ!! 熊が出た!! ゴンが危篤だ!!」
ミステリー・推理
公開:19/04/07 13:53
更新:19/04/07 13:53

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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