汽車釣り

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池が無い丘の上で、釣竿を垂らしているジェントルマンがいる。
私は興味本位でつい声をかけてしまった。
ジェントルマン曰く、ここには主がいるとの事。
今日こそ釣れる。
条件は揃っている。
長い事観察してきたから確信しているのだと言う。
何が釣れるんですか、と聞くと「汽車」と答えが返ってきた。
なるほど、餌の代わりに石炭がぶら下がっている。
僕はどうしても行きたい星があって、その汽車で向かうんだよ。
そう真面目に語るジェントルマンに呆れてしまい、私は会釈をして丘を降りることにした。
途中轟音と共に突風が駆け抜けた。
振り返るとジェントルマンの姿は消えていた。
遠くの空から汽笛が聞こえた気がした。
ファンタジー
公開:19/04/05 10:36
更新:19/04/05 12:46

林 孝光( 東京 )

1日1作、昼の12時頃に投稿しています。

普段は四コマ漫画を描いたり、イラストを描いて遊んでいます。

趣味はジャズピアノです。

ショートショートは中学生の時に筒井康隆先生に出会って衝撃を受けて、星新一先生、藤子F不二雄先生と手を伸ばして読み漁り自分なりに執筆をしていました。

よろしくお願いします❣️

ショートショートの漫画も執筆しています。

漫画ブログ

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