ママからの電話

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金曜日。ママは夜勤でいない。
私は1人でゲームをしてた。

ジリリーン ジリリーン…

目覚まし時計のような音がする。押入れからだ。開けると黒い電話が鳴っていた。受話器を取り、耳にあてる。
「健人?お姉ちゃんだけど、正樹と喧嘩しちゃった!迎えに来て!六本木!アンタ、モテなくて金曜、家にいるから助かるわ〜!」
酔っ払ってるその声はママ?、正樹?離婚したパパ?
私はどうやら健人叔父さんと勘違いされてるようだ。
「ちょっと!健人早く来るか来ないか言ってよ!10円玉無くなるぅ!」
「ママ!パパに早く謝って!」
「何?ママって私のこと?パパって誰?」
「正樹さんだよ!ママの事、今日は許すけど、ちゃんと謝らないと結婚しても尾を引くの!離婚しちゃうよ!苦労するのママだよ!」

チャリン ツーツーツー…
黒い電話が切れた。

あれ?隣の部屋から楽しげな声がする。
行くと、ママとパパがいた。
SF
公開:19/04/04 23:15
更新:19/04/05 01:34
スクー 華金を楽しむ黒電話 パラレルワールド

さささ ゆゆ( 神奈川 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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