秋風と眼鏡

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 紅葉や楓の赤、黄色に染まった林
 ログハウスのウッドデッキ
 アメリカ杉の手作りの机と椅子
 台所、珈琲を淹れるためにしゅーしゅーと音をたてる薬缶
 机の上には開かれた厚い本とベージュのマフラーとピンクのフレームのメガネ
 しゅんと吹いた風が本のページをさらさらめくり紅葉した桜の落ち葉を間に挟んだ

 珈琲を机に置き、仄かにブラウンに輝くさらさらの髪の間にメガネのつるを通し、本に視線を落とすと美穂は微笑んだ。
「あら、素敵ないたずらね。」
 紅くなった桜の葉の葉柄をつかみ午後3時の太陽にかざしながら言った。
その他
公開:19/04/04 22:29
月の音色 月の文学館

ひさみん

ショートショートというよりも短編小説、掌編小説という感じになってしまうかもしれません。
自分のペースでやっていこうと思っております。
ショートショート・ガーデンにアクセスする頻度は高くありません。
1回のアクセスで多くても10作品見るかどうかです。すみません。

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