友よ

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とうとう約束を守らなかったあの子にちょっとだけ悪態をついて、腕に抱く温もりを感じる。

頬に向かって伸びてくる小さな指を見ていると、別に悲しくなんかないのに泣けてきちゃって、この世で唯一の宝物を濡らしてしまう。

目蓋を閉じれば今でも、あの子は満開の桜の木の下で花が綻ぶように笑っていた。
その他
公開:19/04/02 08:14

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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