慎重に考えた末の結論

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男の予言は全て当たっていた。
日本中で近年多発している自然災害は、これから起きる未曾有の大災害の予兆なのだ。日本人の8割が命を落とす「日本最悪の日」は目前に迫っていた。それを止めるために、この男は未来からやって来たと語った。
「しかし、どうすれば…」
「日本最悪の日は平成31年5月1日に起こります。その日を暦から消してしまうのです」
「そんな事、出来る訳がない!」
「出来ますよ。元号を変えるんです」
「き、貴様、天皇陛下に死ねというのか!」
「まさか。生前退位して頂くのです」
「そんな前例は無い!」
「出来ますよ、あなたなら」
「……まさか!」
「ええ。このやりとりは3回目。これがラストチャンスです」
「どういうことだ?」
「『参和』でも『弐和』でもなかった。3より低い数字にすれば未来が変わる事まではわかってるんです。残りは『壱和』。これで間違いありません。ご決断を!」
「0(レイ)は?」
SF
公開:19/04/01 22:08
更新:19/04/02 09:13
新元号祭り

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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