待つ

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花を散らし実を落とし葉でその身を飾った梅の木の傍らで、わたしはあなたを待っていた。

帰ってくるはずもない、あなたの笑顔をいつまでも待っていた。

涼しい風が、作り物の笑顔を浮かべるわたしの肩を叩く。

あなたのことを諦めろと哀しそうに囁く。

それでもわたしは、かぶりを振る。

梅の香りが漂った。
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公開:19/04/03 09:12

きざはしと同一人物。
140字小説を書きます。

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